初めて迎えるお盆のことを『初盆(はつぼん)』・『新盆(あらぼん)』、そして四十九日後、初めて迎えるお彼岸は『初彼岸(はつひがん)』と呼びます。

仏教では、春分と秋分の時期にあの世との距離が最も近くなると考えられています。
このことから、死後の世界である「彼岸」を感じる時期としてお彼岸が始まり、現世に生きる人達が悟りへ近づける大切な行事として、長く日本に伝わってきました。

故人様が亡くなって初めて迎えるお彼岸は、大切な人を亡くして間もない遺族にとって気持ちが落ち着いた頃に、改めて故人様を想う大切な日となります。
春のお彼岸で初彼岸を経験する方もいれば、春分の日以降が命日で、7月・8月の初盆後、つまり9月のお彼岸が初彼岸になる方もいると思います。
お盆の時のように色々と準備をしなければ…と心配をする方も多いため、慌てることなく『初彼岸の迎え方』について解説していきます。

目次


▼初彼岸とは?
▼初彼岸の時期はいつ?
▼初彼岸でやるべきことは?
▼お彼岸の時のマナーはあるの?
▼香典返しはどうする?
▼まとめ


▼初彼岸とは?


「お彼岸」は、春分の日や秋分の日に関連した日という認識を持っている方は多いでしょう。

「初彼岸」と聞いてピンとくる方は少ないのではないでしょうか。
言葉のとおりに「初」がつくことで、「何か特別なことをしないといけないのか」と身構えてしまいますが初盆などと違い特別なことはしません。

初彼岸は春・秋を問わず、四十九日後に初めて迎えるお彼岸のことを『初彼岸』と呼びます。

では初彼岸の具体的な日はいつになるのでしょうか?


▼初彼岸の時期はいつ?



【春のお彼岸】3月17日~3月23日頃


前提として、仏教では四十九日をもって忌明けをします。
春のお彼岸より前に四十九日法要が過ぎれば春のお彼岸『3月17日〜23日頃』が、『初彼岸』となるのです。

【秋のお彼岸】9月20日~9月26日頃


上記同様、秋のお彼岸も、春と同様に忌明けしているかどうかで判断します。
秋のお彼岸より前に四十九日法要が過ぎれば秋のお彼岸『9月20日~9月26日頃』が、『初彼岸』となります。

お彼岸にお墓参りをする理由


春と秋のお彼岸の時期は「昼と夜の長さが等しくなる」とされていて、
このことから彼岸と此岸の距離が最も近くなり、お彼岸はより想いが届きやすい日とされています。
そのため、お彼岸の時期にはお墓の掃除やお墓参りをするという文化が根付き、お彼岸にはお墓参りの習慣がついていきました。


▼初彼岸でやるべきことは?


初彼岸といっても、お盆と違って何か特別なことをやるわけでなく、通常のお彼岸とやることに変わりはありません。

お彼岸と同様に、仏壇やお墓の掃除、お花・お菓子、特にご先祖様が好きだったものをお仏壇にお供えしましょう。
そしてお墓参りをして、先祖を供養すること。その時に、感謝の気持ちをしっかりと伝えるといいでしょう。

▼お彼岸の時のお参りマナーはあるの?


お盆とお彼岸共通することではありますが、お墓参りに行く時の服装、初彼岸でやることなどマナーをご紹介します。
しきたりというほどの事細かいマナーがあるわけではありませんが、確認して恥ずかしい思いをしないようにしましょう。

お墓参りに必要なもの


初彼岸といっても、普段のお彼岸と変わらずお墓参りを行います。
ご先祖様のお墓の草むしりや、墓石の汚れを取ったり拭きあげてあげましょう。ご家族以外にも友人・知人が訪れることもあるので、お墓の周りを綺麗にすることを忘れずに。

特に持って行った方がいいものは以下の通りです。

お掃除道具一式(タオル・バケツ・軍手・ゴミ袋)
マッチ、チャッカマン、お線香
お供え物(故人の好物や季節の果物、普段のご飯またはお供え用に売っているお菓子)

亡くなった故人様の好物を用意し、遺族の皆様でお参りをすればきっと故人様も喜んでくれるはず。

お墓参り時の服装


初彼岸の服装は、暗めの色・落ち着いた色であれば、スーツなどフォーマルな服装でなくても問題ありません。

男性・女性共に、黒・濃紺・ダークグレーなどの色合いが良いですね。
その際にダメージジーンズやタンクトップなど派手なものや、ミニスカートなど露出の大きい服装は避けましょう。

子供の場合はキャラクター物や派手な色の服は避け、大人同様に落ち着いた色合いを意識した服装にしてください。
ただし準備が出来ない場合もあるので、あまり大人ほどこだわらなくてもよいでしょう。

▼香典返しはどうする?


初彼岸の香典返しの目安となる金額は、頂いた香典の半額〜3分の1と言われています。
香典の数にもよりますが、たくさんもらった場合であれば一律の金額でお返しをするのも良いです。
特に2,500円くらいが平均金額となりますので、1万円など大金を包んでいた人は除きその金額でお返しするといいでしょう。

また商品は以下のものが主に選ばれています。

◆香典返しで返すと喜ばれるもの
お茶・コーヒー・紅茶
海苔
洗濯洗剤
カタログギフト

①お茶・コーヒー・紅茶


お茶の詰め合わせは、法事でもよく選ばれる品物です。
お茶が選ばれている理由の中に、お茶は古くから境界を区切ることの『象徴』とされていて、
故人がこの世からあの世へ旅立つ=境界を越えるという意味を持っているためと言われています。

そのためお茶を配ることには、故人とお別れをするという意味も込められているのです。

近年では多様化して、お茶のみならず「コーヒー」や「紅茶」など幅広い選択肢で選ばれています。 お茶・コーヒー・紅茶も老若男女問わず日常的に飲まれているため、香典を頂いた人を選ばないということがあります。
お返しする予算と相談をしながら、好みに合ったものを選んでみてはいかがでしょうか。

②海苔


海苔は普段の食事で気軽に食べれることや、日持ちもすることから香典返しの定番品として選ばれています。
『消えてなくなる』というところから、相手に不幸が及ぶのを消滅させるという意味を持っており、贈り物選びに困ったら『海苔』と言われるほど多くの人に選ばるほど優秀なギフトです。

特に動物性のものを使用しない精進料理では、海苔や豆類などが多く使われ、重宝されていました。
食べるとなくなる「消えもの」という点も含め、精進料理で活用された食材というところから、香典返しとして昔から選ばれることが多いのです。

③洗濯洗剤

先ほども説明をしている通り、香典返しは『消えてなくなるもの』が定番。洗剤も『日常的に消費するもの』として、タオル共々選ばれています。

雑貨等と違い、洗剤はいくつあっても困らない代物になるため送っても問題ありません。
また『不幸を洗い流す』ということも理由に込めて、送られていたそうです。

④カタログギフト

家族構成・生活スタイルの変化や趣味や趣向の多様化によって、選択肢の幅が広がったことから贈った相手に好きな物を選んでいただける『カタログギフト』も人気です。
受け取った方が好きなものを選べることから、せっかく送ったのに好みに合わず使っていただけないことが少ないのも利点です。

「心がこもっていない」など、敬遠されがちであったカタログギフトですが、出版社とのコラボをしたものや、グルメ、旅行など特化型のカタログなどバリエーション様々なものが販売されており、以前は『手抜き』という意見も多かったのですが、近年では『センスのある』ものと言われています。

▼まとめ


初彼岸は故人の四十九日を過ぎて初めて迎えるお彼岸のことです。
基本的な普段の供養と変わりませんが、少し手の込んだお供え物などを用意するくらいで、特別なイメージは抱かなくてもいいでしょう。

また頂いた香典に対しては、お返しもしなければなりませんので何をお返しするか事前に決めておくといいでしょう。
初彼岸にふさわしい過ごし方を知り、良いお彼岸を迎えられるようにしましょう。
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